乾燥しやすい肌質、季節的要因、アレルギーなどが複合的に絡み合って症状が悪くなったりします。かぶれがきっかけなど、はっきりとした原因が特定できる場合もありますが、マスクや服で擦れたりといったちょっとしたような、色々な要因が関わっていることがほとんどです。
外用療法
保湿により、皮膚の状態を整えていくことが治療の中心です。保湿剤を全身、あるいはガサガサしやすいところに1日1−2回保湿します。その上で、赤み、ガサガサ、痒みなど症状が強いところは適切な強さの抗炎症薬(ステロイド、プロトピック、コレクチム、モイゼルトなど)を塗り重ねます。薄く刷り込んでも効果が少ないことが多いため、しっかりと塗布してください。特に夜間(お風呂上がり)は、ティッシュがくっつくぐらいベッタリと塗っていただいたほうがいいです。
紫外線療法
日光の中の紫外線から、有効な波長のみ照射できる治療がです。皮膚の免疫を整え、かゆみの神経の興奮を抑える作用があります。
波長や照射時間を調整することで基本的に健康上・美容上の副作用はなく安全に使用されます。
1回の治療は2−3分程度で、理想的には週に1−2回程度ですが、来院時、適宜受けていただくことで症状の改善の強いきっかけになっていきます。
内服治療
抗ヒスタミン薬(花粉症で使われる薬)、かゆみに特化したような漢方、場合によってはさらに免疫を抑えて症状を抑えるようなものがあり、適切なものを内服していただきます。
注射治療(デュピクセント)
上記の治療で改善が乏しい中等症以上の症状が持続する場合、2週間に1度程度の皮下注射の治療もあります。6ヶ月以上のお子さんから使用できるようになりました。
生活の注意
体を温め過ぎるとかゆみが強くなるため、熱いお湯での長時間の入浴や、熱いもの、辛いものの食べ過ぎは控えましょう。また、擦ると皮膚があれて症状が悪くなりやすいため、かゆみがある際は外用薬の塗り重ねや、冷やすことによって対応しましょう。