アトピー性皮膚炎

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アトピー性皮膚炎について

アトピー性皮膚炎は、良くなったり悪くなったりを繰り返すかゆみを伴った湿疹を伴う病気です。乳児は2ヶ月以上、幼児以降は6ヵ月以上症状が続くとアトピー性皮膚炎と診断されます。患者様の多くはアトピー素因と呼ばれるものを持っており、アトピー素因とは、

  • 本人または家族がアレルギー性疾患である
  • アレルギーと関係が強い免疫物質を作りやすい体質である

といったことを指します。

乳幼児期に発症しますが、成長するにつれて改善する傾向があります。年齢によって症状は変化し、乳児は顔や頭、幼児期以降になると徐々に体の下の方に広がっていきます。思春期以降胸や背中などの上半身に症状が起こりやすいです。

症状の特徴としては、繰り返すかゆみと湿疹の性状、湿疹の現れる部位が挙げられます。

  • 水分が多くジュクジュクした湿疹
  • 赤みがある湿疹
  • ゴツゴツした湿疹

は、アトピー性皮膚炎に特徴的で、顔、首、耳、腋窩、肘まわり、太ももの付け根、膝まわりなどに多く発生します。

当院のアトピー性皮膚炎への治療

当院のアトピー性皮膚炎への治療

横浜市青葉区のたまプラーザ駅前皮ふ科では、アトピー性皮膚炎に対して専門性の高い治療を行っています。院長・三枝は、2022年から2023年にかけて相模原病院でアレルギー診療に従事し、日本アレルギー学会認定のアレルギー専門医資格を取得しています。
アレルギー性疾患に対する包括的な診断能力と、患者様お一人おひとりの状態に合わせた治療計画の提供が可能です。

アトピー性皮膚炎の治療においては、当院では標準的な塗り薬や内服薬だけでなく、紫外線照射による免疫調整作用を利用した光線療法や、デュピクセント(皮下注射)、リンヴォック、オルミエント、サイバインコなどのJAK阻害薬を用いた治療にも対応しています。

患者様のQOL(生活の質)の向上を目指し、症状の緩和はもちろん、長期的なコントロールを重視した治療を心がけています。アトピー性皮膚炎でお悩みの方は、ぜひ当院までご相談ください。

こんなことでお悩みではありませんか?

  • かゆみを伴う赤い湿疹が出る
  • ただれてジュクジュクした湿疹になる
  • かさぶたのように乾燥した湿疹が出る
  • 左右対称に湿疹が出る
  • 湿疹が良くなったり悪くなったりを繰り返す
  • 夜も眠れないほどかゆくなる など

このようなことでお悩みでしたら、横浜市青葉区のたまプラーザ駅前皮ふ科へご相談ください。

アトピー性皮膚炎の原因

アトピー性皮膚炎は多因子性で発症し、アトピー素因の有無や皮膚のバリア機能の低下などの体質による要素と外部からの刺激やアレルゲンの存在などの環境要素が複合的な原因となります。
皮膚を外部の刺激や外敵から守るためのバリア機能が低下すると、アレルゲンや刺激、細菌などが侵入しやすくなってしまいます。アレルゲンが侵入すると体内でヒスタミンが分泌され、かゆみなどの炎症反応が起こります。バリア機能が低下すると些細な刺激でもかゆみが起こりやすく、つい掻いてしまいやすい状態です。掻くとさらに皮膚への刺激となり、バリア機能が破壊されるという悪循環が陥ってしまいます。

アトピー性皮膚炎の検査方法

血液検査でアトピー性皮膚炎の状態を調べます。アレルゲンを特定するため、ダニやハウスダストなどの特異的IgE、非特異的IgEを測定し、必要に応じて炎症反応に関わる項目も検査することがあります。
また、アトピー性皮膚炎の重症度を評価する物質であるTARCやSCCA2を測定し、治療の目標や効果判定などに用います。

アトピー性皮膚炎の治療方法

アトピー性皮膚炎の主な症状である「かゆみ」は、集中力の低下や不眠といった生活の質の低下の原因となります。治療によって症状がコントロールされた「寛解」状態を目指し、かゆみや湿疹を抑えるための適切な治療を行います。

スキンケア

アトピー性皮膚炎ではかゆみや炎症が起こり、皮膚が乾燥しやすい状態でバリア機能が低下した状態です。汗や雑菌や皮脂、ホコリを洗い流して清潔にしてから、しっかりと保湿してスキンケアを行います。洗う時も保湿する時も優しく触れて刺激を与えないように心がけましょう。

悪化因子の除去

汗、ハウスダスト、ペットの毛、ストレス、寒さや花粉症など季節による変化、ストレス、体調不良など、悪化の原因に繋がる因子をなるべく取り除き、物理的な接触を避けて症状の悪化を防止します。ストレスも悪化因子の1つと言われていますので、自分のやりたいことは制限しすぎず、上手く症状と付き合っていけるように工夫しましょう。
また、強いかゆみがある場合は掻かずに保冷剤で冷やす、綿素材の洋服を着るといった対策も有効です。

薬物療法

ステロイド性抗炎症薬、非ステロイド性抗炎症薬や免疫抑制剤が主に使用され、免疫の過剰反応や炎症抑制効果によって症状を軽減します。症状や部位によって薬の種類や使用頻度は異なるため、医師の指示に従いましょう。段々使用頻度を減らし、最後は薬の使用をやめても大丈夫な状態にすることが目標です。塗り薬がメインですが、内服や注射による投薬を行う場合もあります。

光線療法(ナローバンドUVB療法)

ナローバンドUVB療法は、特定の波長の紫外線を利用した治療方法で、アトピー性皮膚炎の炎症を抑え、症状を改善します。紫外線が持つ免疫調整作用により、皮膚の過剰な免疫反応を正常化させることで効果を発揮します。
週に数回の治療が推奨され、多くの患者様が治療の過程で徐々に症状の軽減を体験されます。

重症のアトピー性皮膚炎への治療

デュピクセント(皮下注射)

デュピクセントは、6ヶ月齢以上の中等症から重症のアトピー性皮膚炎患者様に適応される治療薬です。アトピー性皮膚炎の炎症やかゆみの原因となるサイトカインの働きを選択的に抑制することで、症状の改善を促します。従来の治療で十分な効果が得られなかった患者様にも、症状の緩和が期待できます。

デュピクセントが適応となる方

  • アトピー性皮膚炎の症状が中等症から重症の方
  • ステロイド外用剤やプロトピック軟膏などの抗炎症外用薬を一定期間使用しても、十分な効果が得られなかった方
  • デュピクセント投与時に、抗炎症外用薬や保湿外用薬を併用できる方(外用薬との併用が原則)

デュピクセントの効果

デュピクセントは、アトピー性皮膚炎の症状である皮疹やかゆみの原因となるサイトカインの働きを選択的に抑制することで、症状の改善を促します。
健康な皮膚では、「Th1」と「Th2」と呼ばれる免疫細胞のバランスが保たれています。一方アトピー性皮膚炎の皮膚では、「Th2」が優位な状態となっており、「Th2」から分泌される「IL-4」「IL-13」「IL-5」「IL-31」などのサイトカインが皮膚のバリア機能の低下、炎症、かゆみなどの症状を引き起こしていると考えられています。

デュピクセントは、炎症やかゆみの原因となるサイトカイン「IL-4」と「IL-13」の作用をブロックすることで炎症反応を抑制します。また「IL-4」は「Th2」を増強する作用があるため、「IL-4」の働きを抑えることで「Th2」自体の活動も抑制できます。
これまでステロイドなどの抗炎症外用薬に頼らざるを得なかったアトピー性皮膚炎の治療に、新たな選択肢を提供する薬剤として期待されています。

デュピクセントの投与方法と治療の流れ

Step01

事前診察

治療開始前にこれまでのアトピー性皮膚炎の治療歴や現在の症状を評価し、デュピクセントの適応を判断します。また治療費や助成金についてご説明し、継続的な治療が可能かどうかを患者様ご自身でご判断いただきます。

Step02

初回投与

初回のみ、デュピクセントを2本(600mg)皮下注射します。自己注射をご希望の方には、自己注射の指導も行います。

Step03

2回目以降の投与

2回目以降は、2週間に1本(300mg)を皮下注射します。自己注射をご希望の方には、最大3ヶ月分(6本)までの処方が可能です。
※初回と2回目の投与は院内で実施し、3回目以降から自己注射が可能です

他院にてデュピクセント導入済みの方

すでに他院でデュピクセントを導入されている方も当院で治療を継続できます。導入時の医師による皮膚症状の評価が必要となるため、紹介状(診療情報提供書)をお持ちください。

注意点

デュピクセントの投与には原則スクリーニング検査は不要です。ただし治療開始にあたって、これまでの治療歴がわかる資料(お薬手帳や紹介状など)をご準備いただくとスムーズです。

副作用

副作用として、ふらつき、息苦しさ、吐き気・嘔吐などのほか、注射部位に発疹、腫れ、かゆみなどが生じることがあります。また口のまわりや唇の発疹、結膜炎の発生も報告されています。

重症のアトピー性皮膚炎の内服薬

JAK阻害薬

JAK阻害薬は、アトピー性皮膚炎の内服薬です。リンヴォック、オルミエント、サイバインコなどがあり、炎症を引き起こすシグナル伝達経路をブロックすることによって作用します。
JAK阻害薬は、症状の改善だけでなく、患者様のQOL(生活の質)の向上にも寄与することが期待されています。

患者様の症状と既往歴を詳細に評価した上で、JAK阻害薬を処方するかを決定します。処方後は定期的なフォローアップを通じて、効果の確認と副作用の管理を行います。

JAK阻害薬が適応となる方

  • アトピー性皮膚炎の症状が中等度から重症の方
  • 強いステロイド外用薬やタクロリムス外用薬などの通常の外用薬治療を6カ月以上行っても効果が不十分な方
  • JAK阻害薬の投与時に、病変部の状態に応じた抗炎症外用剤や保湿外用剤を継続して使用できる方(外用剤との併用が原則)

JAK阻害薬の効果

アトピー性皮膚炎の皮膚ではIL-4、IL-13、IL-31などのサイトカインが過剰に分泌され、炎症やかゆみ、皮膚バリア機能の低下を引き起こします。JAK阻害薬はこれらのサイトカインが細胞内に伝える炎症シグナルを阻害することで、皮膚の炎症やかゆみを改善します。

JAK阻害薬のメリットとして、外用薬の使用量や手間を減らせること、ステロイド外用剤の強さを下げられること、皮膚症状やQOL(生活の質)をより向上できること、1日1回の内服で済むことなどが挙げられます。

JAK阻害薬の種類と投与量

リンヴォック

12歳以上かつ体重30kg以上の小児の場合、15mgを1日1回内服します。成人の場合、患者様の状態に応じて15mgまたは30mgを1日1回内服します。

オルミエント

成人の場合、4mgを1日1回内服します。患者様の状態によっては、2mgを1日1回となるケースもあります。

サイバインコ

成人の場合、100mgを1日1回内服します。患者様の状態によっては、200mgを1日1回となるケースもあります。

JAK阻害薬の処方の流れ

Step01

事前診察

JAK阻害薬の処方前に、アトピー性皮膚炎の治療歴や現在の症状を評価し、JAK阻害薬の適応を判断します。

Step02

血液検査・レントゲン検査

JAK阻害薬の処方には、事前の血液検査とレントゲン検査が必要です。これらの検査により患者様の全身状態を確認し、JAK阻害薬の処方が適切かどうかを判断します。

Step03

症状の評価

症状の経過を判定するため、採血や症状の写真撮影をお願いする場合があります。これらの情報は治療の効果を判断する上で重要な役割を果たします。

Step04

内服開始

検査結果に問題がなければJAK阻害薬の内服を開始します。初回の処方は1~2週間分となります。

Step05

定期的なフォローアップ

内服開始から1~2週間後に効果と副作用のチェックを行います。問題がなければ治療を継続し、その後も定期的なフォローアップを行います。

注意点

JAK阻害薬を処方する際には、レントゲンや採血などのスクリーニング検査が原則必要です。治療開始にあたって、これまでの治療歴がわかる資料(お薬手帳や紹介状など)をご準備いただくとスムーズです。

副作用

JAK阻害薬の副作用として、帯状疱疹、肺炎、結核などの感染症のほか、肝臓の機能障害、腎臓の機能障害、白血球数の低下、貧血、血中コレステロールレベルの増加などがあります。

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