脱毛症

脱毛症について

脱毛症について

脱毛症は、頭髪や体毛が部分的あるいは全体的に抜け落ちる状態を指し、遺伝的要因、ホルモンの変動、栄養状態の乱れ、ストレスなど様々な原因が考えられます。また、脱毛症は一時的なものから永続的なものまで、症状の重さや持続性に幅があります。

脱毛症の種類

脱毛症にはいくつかの異なるタイプが存在し、その特徴や治療方法も異なります。

単発型

円形または楕円の脱毛です。ストレスが原因で起こることが多いです。

多発型

2箇所以上の脱毛が発生します。

蛇行型

後頭部の生え際に沿って発生する脱毛です。

前頭型

髪が完全に抜け落ちる状態です。

汎発(はんぱつ)型

前頭型に加え、体毛やまつ毛、眉毛なども抜ける状態です。

びまん型

頭全体がまばらに脱毛している状態です。中高年の女性に多く見られます。

難治型

脱毛が数年経っても改善しない状態です。

男性型(AGA)

男性ホルモンであるテストステロンの影響で毛根が萎縮し、脱毛が進行します。

女性型

閉経後の高齢の女性でよく起こりますが、最近では40代の女性にも見られます。

脱毛症の原因

脱毛症の原因は多岐にわたり、内的要因から外的要因まで、様々な要素が関連しています。

内的要因

遺伝的要因

特定の脱毛症、特に男性型脱毛症(AGA)には遺伝が大きく影響します。

ホルモンの変動

特に女性の産後や更年期に見られるびまん性脱毛症は、ホルモンバランスの変化が原因です。

自己免疫疾患

円形脱毛症など、自己免疫による毛包への攻撃が原因で起こります。

栄養不足

鉄分や亜鉛、ビタミンB群など、特定の栄養素の不足が脱毛の原因になることがあります。

外的要因

薬剤

一部の薬剤による副作用として脱毛が起こることがあります。

ストレス

精神的ストレスが原因で、一時的または持続的な脱毛を引き起こすことがあります。

物理的ダメージ

毛髪が強く引っ張られたり、摩擦を受けたりするなど、頭皮への物理的ダメージも脱毛の原因になり得ます。

脱毛症の検査方法

ダーモスコピー・トリコスコピー

拡大鏡を使用し、頭皮や毛髪の詳細な観察を行います。この検査により、毛髪の変化や頭皮の状態を詳細に調べ、脱毛症のタイプを特定することができます。

血液検査

全身の健康状態やホルモンバランス、栄養状態を確認します。脱毛症が他の全身疾患によるものか、栄養不足が関与しているかを調べます。

培養検査

炎症がある場合や、感染が疑われる脱毛症に対して行います。カビや細菌の有無を確認し、感染が原因の脱毛症を診断します。

頭皮の生検

局所麻酔のもと、頭皮の小片を採取し、顕微鏡下で組織を詳細に調査します。特に診断が困難な場合や腫瘍性の脱毛症の確認に有効です。

脱毛症の治療方法

ステロイド局所注射

ステロイドを直接脱毛部位に注射し、炎症や免疫機能の異常をコントロールします。特に初期段階の単発型や多発型脱毛症に適用され、一定の効果を期待できます。比較的脱毛範囲が狭いケースに用いられます。

局所免疫療法

「かぶれ」を作為的に引き起こし、自己免疫機能を正常化させる方法です。比較的広範囲に脱毛症状がある場合に効果的で、多くの患者様に発毛効果が確認されています。
ただし蕁麻疹やアトピー性皮膚炎など、既存の皮膚症状がある方では症状の悪化が見られることがあるため、注意が必要です。治療期間は半年以上と長期にわたります。

冷却治療

液体窒素やドライアイスを用いて、軽い凍傷を負わせ免疫機能の回復を促します。副作用が少なく、安全性の高い治療法として知られています。初期症状や軽度の脱毛症に有効です。

光線療法(ナローバンドUVB療法)

特定の波長の紫外線を利用して、皮膚の免疫機能を調整し、毛髪の成長を促す治療方法です。ナローバンドUVB療法は、特に円形脱毛症やびまん性脱毛症に対して有効性が報告されています。
当院では半身型紫外線治療器を導入しており、全身的な治療が可能で、広範囲にわたる脱毛症にも効率良くアプローチできます。

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